現在(アル中克服へ)

断酒|通院2回目

断酒してから1週間が経った。

成人してから、風邪やケガ(骨折など)以外で、こんなに飲まなかったのは初めてだ。

誇らしい気持ちもありつつ、不安は一杯。
このまま続けられるのか?そして、このまま止めるのか・・・
それはそれで寂しい。。

 

一週間後に通院の予約をしていたので、予定通り、仕事帰りに病院に向かい、受付を行った。相変わらず心地よいヒーリングソングが流れている。

時間になると先生に呼ばれて、診察室に入った。

 

先生
どうですか?

 

前回伺ったその日は、まだ薬飲んでなかったので、正直、飲みました。
ただ、その後は、薬を飲んで、お酒は飲んでいません。
Dio

 

先生
おぉー!凄いじゃないですか。

 

ありがとうございます。そうですね。あの独特の渇きは感じなくなりました。薬が強いのかなとも思いました。妻には、相当ビックリされてますが、いつも言っているのは、「明日は飲むよ。」です(笑
Dio

 

先生
良いですね。そのぐらいラフに行きましょう。あまり自分を追い込んで止めようとしてもプレッシャーになって、余計に辛くなるので、そのぐらいが良いです。
飲んでも、しょうがなかったぐらいにして、頑張れるところまで頑張っていきましょう。

 

幸いにも、環境的(コロナ禍)にも飲み会も接待もないので、今のところ続けられそうです。でも、もう少しすると、友人たちとのBBQなどがあり、そこで何と言うか、むしろ乗り切れるかがとても不安に感じています。
Dio

 

先生
そうですね。「健康診断で引っ掛かって、医者に止められている。」というのが”常套句”にはなります。

 

うぅーん。。。そうですね。もうちょっと考えてみます。
Dio

さすがに、友人とのBBQで断れる勇気も自信もない・・・
「医者に止められている。」というのも、酒に負けたみたいで嫌だな。。。

 

先生
まぁ、少し考えてみてください。

 

一つ聞きたかったことがあるんです。
依存症に陥ってしまう原因って何なのですかね??
性格上の話なのか、幼少期の体験や、育ちの問題や・・・
Dio

 

先生
結論から言うと、よくわかっていないのです。
それより、、、
過去を振り返るよりも、今・これからの未来をどうして行くと止められるか、変われるかを考えましょう。
先ほどの友人とのBBQの時の事もそうですが、飲んだ場合、飲んでしまった場合、それはそれで受け止める必要があるので、ここでは正直に話してください。
ここに通っていれば、これ以上酷くなることはないです。
患者さんと先生という関係より、選手とコーチの関係だと思ってください。
走り続けられる(止められる)ように、私がコーチをするという位置づけです。
ただ、
出来ればですが、友人BBQも耐えられるなら、お酒を飲むのは止めておきましょう。たまに飲んで、半年というより、全く飲まない半年を作ることが出来たという実績が重要なのです。

 

わかりました。
それで言うと、もう一つ聞きたいことが、、、。
最初病院には来たけと、何回かするうちに来なくなる(逃げる)人って、やっぱり結構いますか?
Dio

自分自身にも自信がなくて聞いたような質問だった。

 

先生
あまりいないです。というより、ほとんどいないです。”Dio”さんのように自分で課題を感じて病院に来るような方は、どこかに罪悪感を持っている方なので、罪悪感があるからこそ通院を止めることはないようです。
家族に首根っこ捕まれて無理やり連れて来られる方はそうではないのですが・・・・

 

なんとなく安心した。

 

先生
さて。どうしましょうか。離脱症状はほぼないというか、もうなくなっています。ただ、ここで戻ってもしょうがないので、もうしばらくだけ3回/日のペースで薬を続けてみましょうか。
今は離脱症状は抜けてますが、遷延性耐薬症状(せんえんせいたいやくしょうじょう)が続きます。
本来の自分(昔の自分)を取り戻すための準備期間です。長い間、お酒を飲んでいたので、それによる軽い後遺症みたいなモノです。
短い人で、半年。長い人で2年かかる人もいます。ある日突然変わるというモノでもないですが、遷延性耐薬症状が抜けると、飲んでいた時よりもすこぶる体調が良いという実感を持てるようになります。

 

ちなみに、それが抜けると、アルコールをたまに楽しめるようになりますか?過去に戻るようなことはないですか?
Dio

酒を一生止めるということに、まだまだ抵抗感がある。。。

 

先生
基本的には難しいです。結局、少しでも飲むと、それが少しずつ増えていき、量も回数も増えていき、同じ状態に陥ります。
ただ、”Dio”さんの場合は予備軍もしくは軽い依存症という位置なので、もしかしたら可能性はあるかもしれません。今はわからないですね。

 

結構厳しめの現実を突きつけられたと感じた。。。
たまの酒を楽しめる状態を目指してはいるのだが、すでに難しい状態なのか・・・

 

診察を終え、1週間(3回/日)分の薬をもらい、家路に着いた。

 

闘いは続く。

 

では、アディオス。

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