現在(アル中克服へ)

通院|5回目

5回目の通院だ。

気持ちは落ち着いている。
病院通いにも慣れてきた感じだ。

診察券を出して受付で待つ。
ショートスリーパーを目指しているからか、猛烈な眠気に襲われ、椅子で眠りに落ちた。

「”Dio"さん、診察の時間です。」

結構深い眠りだったのか、声をかけられた時はビックリした。。。
そうか、病院だったな。

診察室に入った。

 

先生
どうですか?

 

飲んでません。
Dio

 

先生
良いですね。かなり順調ですね。

 

実は、今回は先生に聞きたいことが3つあった。
早速だが、質問をぶつけてみることにした。

 

今日は聞きたいことが3つありまして。
Dio

 

先生
なんでしょう。どうぞ。

 

まず、一つ目が、
1回/日の薬を止めようかなと思えるぐらいになってきたんですが、自分で先に止めるのは怖くて、止めてなかったのですが、どうですかね?
Dio

 

先生
良いですね。では、明日から止めてみましょうか。
夕飯を食べた後に薬は飲まずに、眠る前に薬を飲むことを考えてみましょう。ただ、眠る前に絶対に薬を飲む必要はないです。眠くなれば薬を飲まずに眠れば良いです。
前回、薬のペースを2回/日⇒1回/日に変更した際に、初日は辛かったという話があったかと思いますが、少しお酒の離脱症状から来るものもあったかと思います。断酒してから時間が経っているので、それなりに大丈夫だとは思いますが、今回も初日は少し辛いかもしれません。
初日が辛いぐらいだと頑張って二日目も乗り切ってみましょう。
ただ、二日目も辛いとか、眠りが浅いということを感じたら、眠る前には薬を飲むように戻して、無理はしなくて大丈夫です。

 

わかりました。ありがとうございます。やってみます。
次に二つ目ですが、
遷延性の耐薬症状を僕なりにネット調べてみたのですが、「自己中心的、他罰的、攻撃的、被害的、また一種の人格障害を引き起こす」っとあったのですが、そういう症状もあるんですかね?
っというのも、なんだか子どもへの当たりが強くなっているようで、妻とその事で喧嘩になることもあって。。。
Dio

 

先生
うぅーん。その情報は少し言い過ぎだとは思います。
逆に、奥様の方に、”お酒を止めたらイライラする”という固定観念があるのかもしれません。そこらへんを解きほぐしていかないとわからないですかね。
でも、奥様の話は置いておき、遷延性の耐薬症状が本当に抜けてくれば、そういうこともなくなっていき、本来のご自身に戻れると思いますよ。

 

ありがとうございます。そうなんですね。言い過ぎですか、、、まぁ、いずれにしても遷延性の耐薬症状が抜けてくるのを頑張って待ってみますね。
最後に三つ目です。
二つ目の話ともつながる部分があるのですが、、、
お酒をやめて、生活習慣含めて前より確実によくなっていると思っているのですが、周囲は褒めてくれもなければ、良くなったとも言ってくれない。
妻との”いざこざ”もありましたし、むしろ言った方が良いのかなとか考えてしまいます。
そこら辺はどうでしょうか?
Dio

 

先生
そうですね。夫が大変な状況にあるということを共有したうえで、家族の協力を得ながらお酒を止めていくというのも一つです。
"Dio”さんが良ければ、ここに奥様と一緒に来ていただいて、アルコール依存症がどうで、現在"Dio”さんがどういう状況にあるかというのを私から説明することも全然できます。
”そこまでやるか??”というのは”Dio”さん次第ですが、そういう手段を用いて理解を求めるのも一つではあります。
ただ、そもそもですが、家族の協力なしにここまでやっている(お酒をやめている)というのは、凄い事なんですけどね。

 

なるほど、そうですか。そういうやり方もあるんですね。少し考えてみます。ありがとうございます。
Dio

 

先生
まぁ、無理のない範囲で検討してみてください。
とりあえず、明日から薬を止めてみるというのをはじめてみましょうか。

 

はい。わかりました。ありがとうございました。
Dio

 

病院をあとにした。

妻に告白するのも一つだと思いながら、僕の頑張りについての客観的意見(先生の言葉)が胸に刺さった。
”そもそも家族の協力なしにここまでやっているのが凄い”
とても嬉しかったし、こんな僕でも誇らしく思った。

酒に絡めとられて、自分の意志はなく、酒の前では無力だった僕が、ここまで来ている。

酒の支配から逃れて、自分の意志を取り戻り、自分の足で歩き出せている。
そう思わせてくれた。

精神状態も少しずつ安定してきているのだと感じた。

 

頑張ろう。
続けよう。
闘いは続く。

 

では、アディオス。

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