兄との同居が終わった。
喧嘩したわけでもない。なんのことはない。兄が大学を卒業していったからである。兄との同居話に纏わる笑い話はいくつかあるが、また思い出したら書くことにする。
さて、人生初の一人暮らしが始まることになった。
まずは、物件探し。
大学までのアクセスと値段と部屋の構造(些細な、風呂トイレ別とか・・・)、広さ、新しさ等、上げだすとキリがないが、最後は優先順位付けだ。妥協できるところ、妥協できないところの落としどころ。もしかしたらビジネスにも通じる話なのかもしれない。っと後に思った。
次に、引っ越し業者の選定。
もちろん貧乏大学生なので、引っ越し業者は頼まず、友達の車で二人で一緒に実施することになった。一人だし、荷物もないし、余裕だろうと見積もっていた。
甘かった・・・
何往復もして、お互い疲れ果て、最終的に、友達は僕のアンプ(当時少しギターをかじっていた)で感電して「バチッ」という物凄い大きな音が出た。右手の親指が黒く焦げて少し穴が開いているように見える。友達は一瞬焦っていたが、その後、二人でめちゃくちゃ笑った。(実は相当痛かったらしいが・・・)
今でもその友達と会うと笑い話になる。「お前、一瞬ガイコツになってたぞ。。」っと。もちろん、その友達にはとても感謝している。僕の人生の中でなくてはならない存在になっていくことになる。(その話は追々)
少し話が逸れるが、その後の人生で僕は引っ越しを10回ほど経験することになるが、何度やっても引っ越しは大変だ。その中で学んだことは、いらないモノ・使わないモノは定期的に捨てるが鉄則だ。身の回り(装飾品)系はコンパクトにまとめ、必要なデカブツは”ダイナミック”に買うが、中途半端なモノは買わない。買っても捨てる。”Dioshi”で今後紹介していいくことになるが、この経験が”ミニマリスト”にして”ダイナミック”な僕の価値観を養ってくれたのだと思う。
一人暮らしが始まった。何者にも干渉されない、制御されない、あるのは自分の行動基準だけ。全ての解放が始まった。今でも思うが、一人暮らしというのは、最強にして最高の自分だけの時間を確保できる唯一の形態だと思う。一方で全ての責任も自分にある。
という、格好の良い話をしながら、現実の僕は、手に入れた自由な時間の大半を酒に費やして行くことになる。
引っ越しも終わり、ひと段落。その日は友達にお礼を言って別れた。部屋中荷物だらけ。
テレビの接続は完了させており、テレビとソファの空間だけは確保。
テレビをつけた。最高の解放感だ。
・・・
「さて、飲むか。」
ビール(正確には発泡酒_キリン淡麗だったと思う)をプシュッと開けて、ゴクゴク飲んだ。
たまらん。。
この頃にはビールも抵抗なく飲めるようになっていた。
悲劇の始まりである。
では、アディオス。