一人暮らしが始まり、見事な”宅飲み”が始まった。
これが長年(約20年)に渡る酒飲みの始まりである。
当時、パチンコ屋でバイト(時給が高くて魅力的)していたのだが、よく職場の皆と飲みに行くことがあった。これまた色々な人たちがいてとても楽しかった。
酒好きが多くて、「酒飲むから車の免許なんていらない。」っと、40歳近い社員の人が言っていたことを思い出した。
大人になれば誰しも自動車免許取得するのが当たり前(これまた勝手に)だと思っていた僕からすると、それなりに衝撃的だった。(徹底してるなと。。)
よく飲みに行くメンバーの中で、僕の2つ年上の先輩のことが結構好きだった。(男の話。)
イケメンだが少し切れ目で、バイト先に来るときのバイクも派手だったため、めちゃくちゃ怖かった。
見た目とは裏腹に、仕事はとても謙虚で堅実かつ積極的に実施するタイプの人だ。
僕がバイトを始めてからほとんど喋ったことがなかったが、たまたま昼休憩が一緒になった時、お互い弁当を食べ終わり一服(タバコ)してる時に、先輩から声をかけてくれた。
「普段何やってんの?」
「大学通ってます。」
「そうなんだ。」
「でも、まともに大学も行きもしない、酒とタバコ、たまにギャンブル。そのお金稼ぐためにパチンコ屋でバイトしてるよーなダメ大生です。」
笑ってくれた。
タバコの吸い方もカッコ良い先輩が、タバコを吸いながら笑ってくれた。
元々、気になってた(仲良くなれると良いな)先輩だったので、僕としては、その瞬間に近づくことが出来たと感じた。
その後の人生(人付き合い)にも共通することだが、人付き合いの第一歩は、自分自身の愚かで・情けないと感じている部分を曝け出すことで、一気に距離が近づくのだと思っている。
仲良くなるためには少しの勇気と弱い部分を見せる(見せてみる)のが良いのだろうと思う。
話は戻すことになるが、その出来事以降、昼休憩は色々会話し、フロア(仕事中)でもチョロッと会話を交わす(もちろん仕事に支障のない範囲で)仲になれた。
違う日の昼休憩の際に、
「先輩は普段何やってんすか??」逆に聞いてみた。
「俺、バンドやってんだよ。」
「バンドでの役割なんすか?」
「ギター。」
「マジっすか!!僕も中学からギターやってんすよ。今でも家にエレキあります!」
「へぇー、良いじゃん!何系やってんの?」
「何系?J-POPですかね。JUDY&MARYとか。」
「コピバンかよ!w」
実は会話が噛み合ってなかった。。。
僕はコピーバンドだ。先輩は作詞・作曲もする本気のバンドだった。
恥ずかしかった。
でもお互い、苦笑して、それはそれで楽しかった。
「今度、うちのバンド見に来なよ。チケットあげるからさ。」
「えっ!良いんすか!?めっちゃ嬉しいです。絶対行きます。」
バンドを見に行った。
ライブハウスにバンドを見に行くのは初めてだった。
とてつもない衝撃を受けた、、、(イメージ的にはBlue Hearts系だと思ってもらえると良い)
半端じゃなく、格好良い。そしてギターソロは鳥肌が立つほどうまい。
リズム感と間の取り方が抜群なんだと思う。チョーキング(弦を上げ下げして音程を変更する技)時も音を外さない。
きっと耳も恐ろしく良いんだと思う。
両足を広げ、少し片足を内側に向けながら弾きまくる姿が今でも忘れられない。
「中学からギターやってんすよ。」っと言った自分が本当に恥ずかしい。。
勝手に、この人はプロになると思った。
その先輩と飲みに行くと、
先輩は決まって、一杯目からウーロンハイを飲んでいた。
「歳取るごとに体型も気になるからさー」っと。
僕はサークルの影響もあり、一杯目は必ずと言って良いほど、ビールになっていた。どんな場面においても。むしろ一杯目どころか永久ビール的な状態だったと思う。
今までウーロンハイというものを知らなかった。
先輩のを一口飲ませてもらった。
「マズイ。。」
焼酎(たぶん芋焼酎)とウーロン茶の味しかしない・・
しかし、これが今後の宅飲みの主流アイテムとなっていくことになる。
では、アディオス。